合同誌『Life is like a Melody―麻枝准トリビュート』に編集協力として参加しました。

11/23(月祝)文学フリマ東京にて、編集協力として携わった一冊『Life is like a Melody―麻枝准トリビュート』が初頒布となります(評論も一本寄稿しています)。

 

『Life is like a Melody―麻枝准トリビュート』特設サイト

 

編集協力、といって何をしたのか? ということなんですが、主に音楽関連の話題が盛り込まれた原稿の監修や、特典ダウンロードコンテンツ(トリビュート音源)の取りまとめなどです。

なぜ自分がそういう立場を買って出たのか? ということについては、途中休職期間を挟みつつながらも、数年間過ごしてきた社会人としての履歴を語らねばなりません……。

私は新卒後とある音楽誌の編集部に入ったのですが、もろもろの理由から挫折。わずか半年の在籍期間でした……。編集長をはじめ関係した皆さまには多大なご迷惑をおかけし、いまにして思えば「根性がなかった」の一言で片付けられそうな経験なのですが……(その雑誌では)自分が本当に取り上げたいものは取り上げられない……そう、麻枝准という対象は、既存の音楽評論の枠組みでは語れない、という壁にぶつかったショックも大きかったのです。

その後わずか数年で時代は変わり……いまやBUMP OF CHICKEN(その雑誌が看板的に取り上げているバンドです)も初音ミクと共演する時代になっているわけですが、じゃあその編集部に踏み止まっていればよかったのかといえば、それは違う。いかに心が弱っていたとしても、最終的に「辞める」という決断をしたのは自分なのだし、その後の人生も自分で選んだものだと肯定するためには、自分自身のやり方で語り口を見つけ、何かしらの形を成さなければならなかった。

その後もメディア/ネットの周辺で様々な会社を転々とし、現在は(ざっくりいえば)ウェブ制作と音楽配信の仕事をしているという感じなのですが、その日々の業務経験は確実に今回の特典音源ダウンロード施策に役立っているし、紙の雑誌の編集部ではできない見せ方というのも、できたんじゃないかと自負しています。

もちろん今回の本の発起人はmeta2さんであり、その基本的なコンセプトも「(音楽だけにかぎらない)麻枝准へのトリビュートを捧げる」というものなのですが……ある種必然的に、上記のような思い入れを込めつつ今回の本に関わることになりました。

もちろん肝心なのは中身です(そして、その中身は僕がここで言うまでもなく物凄いです)。ですが、この本のタイトル通り……僕の歩んできた二十数年の人生のひとつの集大成であったことを、個人の記録としては残しておくべきだと思い、こうして記した次第です。

 

まずは文学フリマ東京、ブース「キ-01」(2F上がってすぐの壁際。数回前には「ゲンロン」も割り当てられていたスペース……!)にて、みなさまにお会いできるのを楽しみにしています!